◆本店に来るファン


船橋屋本店
前回、通販のお勧めをしましたが、実は亀戸天神近くにある本店に、それこそ三代、四代に渡って来店しつづけるファンもいるそうです。
創業当時の面影を残す本店ののれんをくぐるとさりげなく置かれている調度品やアンティークのシャンデリアがなんともいえないいい雰囲気を醸し出しています。

数年前に屋根を開け、梁をボルトで強化するなどの工事を行ったそうで、お客様がいつ来ても変わらぬ場所であり続けたい、子供の頃お祖父さ んに連れられてきたままの場所を残したいという想いから、外観や内装はそのままで、骨格のみの補強という手間とコストの余分にかかるであろう手間をとったそうです。

この本店で200年続く味を食べてみるのが好きで、わざわざ遠方からくる方もいるそうです。変わらない味と存在に対して安心をするのでしょうね。維持をする裏側に大変な努力があることを知りました。

◆時代にあわせた変化


さてここまで、変わらぬ価値についてお伝えしてきました。
やはりといいますか、続いている老舗ならではなのですが、時代にあわせた変化というのもしっかりとってらっしゃいます。
実は船橋屋さんにおうかがいするまでは、ここの観点がすっかり抜け落ちていたのですが、老舗はけっして古い企業なのではなく、古くからある企業である、ということを認識しました。

◆経営体制


船橋屋こよみ
渡辺さんのお話の中に「ISO」や「ヴィジョン」という言葉がポンポン出てきます。
老舗とISO、、、まったく想像もしなかったのですが
品質管理をつうじて、いい商品を作っていくということで新しい規格をとりいれたり、詳ししくは書けませんが、まるでMBAのビジネス本を読んでいるかのような斬新な経営手法をとりいれてらっしゃるお話をお伺いし、前述したようにインターネット通販などにも早くから取り組んでいたりと、ただ老舗であるということではなく、常に進化しつづける船橋屋を感じることができました。


◆啓蒙活動と 「こよみ」


船橋屋本店前 渡辺代表 渡辺さんが大学で講演をしたときのお話。
国内産のあずきと、仕入れ値が十分の一以下の外国産のあずきを、全く同じ製法で餡にして、会場の学生たちにおいしい方を選んでもらったところ、なんと回答は半分ずつに割れてしまったそうです。
つまり今の学生さんたちには「よいもの」を経験していないが故に味がわからなくなっているということなんですね。
テレビの番組でもどちらが「本物」かというものをよく見かけますが、やはりわからない人が増えています。自分も正直自信がないです・・。

本物を知るには本物を経験するしかないのですが、渡辺さんはこの時の講演の出来事や、和の味の本物の良さを伝え広めていく使命感から、若い人にまず体験してもらう場として『船橋屋こよみ』をオープンしたそうです。